『竣工』ロス 

『村野藤吾先生が、建築をつくるのは娘を育てるようなものだ。手しおにかけた娘を嫁にやるような気持ちで落成式にいつも出席するのだが、大切に扱って貰えるといい所へ嫁がせたと安心すると言っておられた(以下略)』 (建築文化7909より)


吉阪隆正さんという建築家が、自身が設計した八王子セミナーハウスを発表した際に、
自分にとってはまさしくセミナーハウスがそういった例だと言って、1979年に雑誌に寄せた文からの一節です。
今週末の見学授業の準備中この文章にゆきあたり、I先生と「まったく同感ですね」と
住宅の引き渡しに落成式はまず行いませんが、建築家のハシクレとして私も共感をした一文です。(ざんねんなコトに娘を嫁がせたことはナイですが、、)


エネルギーを注ぎ、色々な方達と協力して完成させた家を引き渡した後は、安堵とともに空虚なサビシさがあるもので。(私は「竣工ロス」と呼んでいます。笑)
嫁ぎ先から連絡を頂くと、「何をやらかしたか」と焦ったり、まだ日が浅いせいもあって、嫁に行ったあとも気になって仕方ありません(笑)。嫁に行った娘を訪ねる日を楽しみにする今日このごろです。


大事にしてもらうんだよう。

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娘(東埼玉の家)の写真 その1

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その2

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その3  

今は植栽の準備中。庭の完成が楽しみです。
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# by o-oik | 2016-10-06 15:08 | 東埼玉の家

「東埼玉の家」内覧会のご案内

2月から工事を進めてきました「東埼玉の家」が竣工する運びとなりました。
お施主様のご厚意により内覧会を開催させていただくことになりましたので
ご案内いたします。

是非お運びいただき、感想をお聞かせいただければ幸いです。



日時 :2016年9月10日(土)10:30~17:00
         11日(日)10:30~17:00

最寄駅:東武スカイツリーライン北越谷駅
    バス乗車10分程度 停留所より現地まで徒歩5分
※バスの運行本数は一時間あたり7~9本と便の良いところです。

お名前・人数とご希望の日時を明記の上
及川敦子建築設計室 までメールにてご連絡ください。
現地までの詳しい案内をお送りします。

E-mail oik@@o-oik.com (@をひとつお取りください)


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# by o-oik | 2016-08-27 23:57 | お知らせ

京都三条白川

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盆休みに入る頃から、暑さが和らいだように感じます。
涼しい風にほっとしますね。

先日、講師をしている京都造形芸術大学の大学院の夏の合評会のため京都出張がありました。
住宅設計に特化した通信制のコースで、普段は明治神宮外苑のキャンパスにて月1回程度スクーリングを行っていますが、時折京都に足を運ぶ機会があります。
といっても、朝から缶詰で学校にいるので特に京都を楽しむ、ということもナイのですが。。

そんな中、先日は最近オープンしたばかりの横内敏人先生設計の「和久傳 丹」で朝食を頂くことになり、早起きして白川沿いをお店に向かう道中に出会った風景です。

朝ごはんは大変おいしく、是非今度はプライベートで行こうと密かに決意しました。
(白川沿いに建具を大きく開け放った、ふらりと入れるカジュアルな構えながら、朝取れの野菜を丹後半島から運んで供す、という味も空間も上質なお店でした。)

涼をお届けできましたら幸いです。
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# by o-oik | 2016-08-15 09:18 | 風景

建築知識2016年7月号

久しぶりの更新です。
東埼玉の家、工事は順調にすすみ今月後半から塗装やタイルの仕上げ工事に
かかろうかという段階にはいってきました。

久々の現場、設計期間が長かったこともあり、気合が入ってしまいますね。
勢いブログの更新は滞ってオリマスが・・。

さて、今回板金工事でお世話になっている
新井建築板金さんへの取材のため、屋根の施工現場の撮影に協力しました。
建築知識の7月号「素材特集」の付属DVDのなかで、紹介されています。

紹介パートは職人の技に迫るマニアックな内容となっており、
大御所の先生方に混じり、期せずしてわたくしも短く登場しております。

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今回の設計は2階の部屋から平屋の屋根がよく眺められるのですが、
新井さん、そしてDVDには登場しませんが
職歴50年の浅野さんによる立てハゼ葺きの美しさのおかげで、
確実に空間体験のクオリティがあがっていることを、内装が仕上がってきた現場で
昨日も再認識しました。

屋根の上でコツコツ仕事をする浅野さん
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取材を受ける新井さん。
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今回の現場、職人さんから教わることや、感心させられることが多いです。
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# by o-oik | 2016-07-06 11:39 | お知らせ

上棟式は屋根が掛かってから

GWを利用してブログまとめて更新、のつづき。
2週ほど前に遡り上棟式のことを少しご紹介。

     *    *    *

上棟式は建て方の当日に、直会(なおらい)は大引に座って、合板をテーブル代わりにやるものだというイメージが染み付いていたのですが、(←古い人の発言・・?)
昨今は屋根や床下地の合板を張ってからやるものに変わりつつあるようです。

お施主さまのご厚意で、先日上棟式を執り行うことができました。
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シンプルな御幣(ごへい)。白い紙の紙垂(シデ)の巾や黒い線の太さも決まっているんだ、とは大工さんの言。達筆で、3者(施主、施工、設計)の名前も入れていただきました。
建物の小屋裏に納められ、年月が流れ誰かがそこを覗く日まで家の繁栄を見守るのだな、名前が残るのだな、と改めて気がひきしまる思いがするものです。

榊を飾り、お供えした米塩酒でまず「四方清め」を。
お施主様、設計、棟梁で撒いてまわります。(設計のワタクシは塩撒いてたため写真はなしで!)

工務店さんが紅白の幕まで用意してくださり、まだ骨組みに屋根下地が完成したばかりの現場に、めでたそうな空間が出現。
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椅子がある…  テーブルクロスまで…!
軽くカルチャーショックを受けました。笑

儀式がおわると、直会(なおらい)へ。
工事を担当してくれる監督、職方さんから順番に自己紹介など。設計、お施主様も一人ずつ挨拶。

地鎮祭は、「土地の神様の為」に行う儀式の意味合いが強く、神主さんを呼んで儀式主体で行いましたが
上棟式は、工事に関わる「人間のため」に行うもの。もちろん、御幣に供え物をし、儀式も行いますが、神主さんを呼ぶことまではしないのが一般的。お施主様から「よろしく頼みます」というメッセージを、上棟に関わった関係者に伝えるコニュニケーションの機会としての意味合いが強いものです。家が完成してからも付き合いの長くなる電気水道設備の施工担当者も参席、施主さまのお気遣いをいただいて、良い時間が過ごせました。

地鎮祭も、上棟式も、必ずやらなければならない、というモノではありません。行う場合も、手土産やご祝儀はどうする、といった「定型」に必ず従わなければならない、というモノでもないと思います。
もちろん、思い切り「型」に乗ってみるのも、やはり喜ばれるものですが…!
いずれにしても、気持ちを伝える、という本来の目的が達成出来れば、どんな形でやっても良いものではないでしょうか。

さて、上棟式の最後は、鳶の親方の良い声の、木遣り節に聴き入った後、
工務店さん伝来の「上棟祝い歌」があると聞いていたので、思い切ってリクエスト。「長いので1番と5番だけなら」と応えてくださいました。

お祝いの場の歌は良いものだな〜と、感じ入りつつ耳を傾けました。
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# by o-oik | 2016-05-03 23:25 | 東埼玉の家