冬暖かい住まいは人を幸せにする5 -床を暖かくするには-

今日から4月、桜も開花したというのに、昨日、今日は寒の戻りで寒くなりましたね。
思わず背中にカイロを貼って出かけました…。

「冬暖かい住まいは人を幸せにする」まだ続いています!
今日は床を暖かくする方法についてです。

   *  *  *  

足下が冷えると、例え室温が一定のレベルに保たれていても「寒い」と感じることは、どなたも経験的に理解されている通りだと思います。冬暖かい家をつくるには、しっかり断熱して窓からの冷気も防いだあとに、床を何で仕上げるか?が大切になります。

この順番は大切。

「床暖房」を採用することで、断熱や開口部の仕様の低さを補う、熱がどんどん逃げてしまう状況で暖房器具に頼るのは、本来は優先順位が違っているということに、皆さんが気付いていく時代になったと感じます。断熱と開口部の仕様を上げることが先です。熱が逃げっぱなしで放置するのはモッタイナイです。まず、温熱環境のクオリティが下がってしまいモッタイナイ、更に余計なエネルギーコストを払い続けることになりモッタイナイ。

二重にモッタイナイ。


床の表面温度が低いまま、エアコンの設定温度を上げてしまうと、頭の方が熱くて足が冷たいという不快な状況に。
男性よりも、女性の方が足下の温度が下がると「寒い」と感じる傾向が強いとする研究結果も出ているようですが、断熱をしっかりして気密も確保することにより、室内の床と天井「上下の温度差」も小さくなりますので、有効に「冷え」を遠ざけることができる訳です。


さて、では床には何を使うのが良いのでしょうか?

床に使うフローリング材のなかでも、話をシンプルにするため、無垢材に絞ってお話すると、樹木は針葉樹と広葉樹に分かれ、ごくごく、大まかに表現すると、それぞれに以下のような特徴があります。

杉、桧、サワラなどの針葉樹     ・・・柔らかい(傷になりやすい)/暖かい 

ナラ、カバ、チェリー、栗などの広葉樹・・・硬い(傷になりにくい)/冷たい


針葉樹の中でも、無垢の杉材は特に空気を多く含み、足の裏がひんやりしない、というのはすでにご存知かもしれませんね。

ひんやりしない効果、どのくらいかと言うと、たとえば

杉の無垢床にした新しい家で生活を始めた建て主さんから「これまでは、冬は『床が冷たい』からお客さまにスリッパを出していたのに、今は必要が無いのでスリッパを出さなくなったんですよ」と報告を頂けたくらい。 希望の数のスリッパを収納できるよう、現場で収納を調整した家でしたが、、嬉しい誤算でした(笑)

ちなみに、同じ家の2階の床には同じく針葉樹の桧(ひのき)を貼りましたが、比較的密度が高く杉と比較するとヒンヤリ感があるようです。

床材の選定は、無垢のフローリングを貼ったショールームをご覧頂いたり、必ずカットサンプルが見て頂きながら説明をしています。

柔らかいので身体への負担も少なく、足の当りが暖かい。その反面、時間が経つと色が変わってゆき、傷が増えてゆく。そんなことも全て含めて時間が経過するにつれて出て来る「味」と受け止めることができるケースであれば、杉の無垢材は「冬暖かい家」の床材に適しているようです。


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杉の持つ素材としての暖かさに加えて、蓄熱効果も期待したいところ。
(ちなみに映っている椅子は、ki-to-teさんの「畳摺りスツール」文中のお宅とは別の家です…。)


またまた長くなる予感がするので、、今日はここまでに致します。
(床の話がつづきます。次回は広葉樹の床材と、床暖房のことも書きます!)





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# by o-oik | 2017-04-01 20:17 | 住まいにまつわる私の考え

圓通寺の庭で

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圓通寺の借景庭園。

京都市街を北に離れた岩倉、東を向いたまっすぐ先に比叡山の山陰が映ります。google Mapで確認すると、視界には入らないものの比叡山の背後には琵琶湖が広がっているのですね。
その広がりにも繋がる庭だからなのでしょうか、モヤモヤはどこまでもすーっと吸い取ってくれるような、清澄なお庭。

造る側の視点で読み解けば、建築と、ランドスケープを一つに繋げる意図は明快で

生け垣の水平や、柱と樹木により遠近感を失わせる効果、海から運んできた岩、苔の広がりもすべてがあるものを想起させるべく、ですが決して押し付けがましさはなく、涼しい様子で効果をあげていました。

樹木と岩、苔、光。
時折苔のうえに遊んではまたどこかへ飛んでいく鳥の姿とその鳴き声。
葉擦れの音。

おそらくは、常にフレッシュで、浅く聞こえがちな言葉ですが、環境全体が「Art」。

「京都は庭のレベルが高い」と、昔北海道で建築を教わった先生が力を込めて言っていた意味を改めて考えていました。

  *   *   *

東から朝日が縁に射しこむ時間帯。
新緑の黄緑色の眩しさが寝不足の目にじーんと染込みます。良い時間が過ごせました。


(あたらしく人が入ってくる度に繰り返されていた解説テープは写真には映りませんので(笑)ここではナカッタことにしましょう。)


この連休は、修了式のため出張、翌日は午前中だけでしたが、久しぶりに京都での静かな時間を持つことができました。
夕方からの修了展の撤収はお任せしてしまって、そのまま東京へ、、ごめんなさい。
新学期、また行きますのでよろしく、と心のなかで挨拶をし、京都を後にしました。


このところ長いブログが続いたので、今日はこのくらいで〜。


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# by o-oik | 2017-03-21 12:12 | 風景

冬暖かい住まいは人を幸せにする4 ー暖房エネルギーを減らすー



なんでもない一日を、大切にしようという思いが新たにされるような3月です。


建物から無駄に流れでているエネルギーを出来るだけ少なくして
太陽のエネルギーを享受する。
寒さに耐えることに費やされている人間のエネルギーを
良い方向に使えるよう、住まいを整える。

一人一人が幸福と感じる時間を増やす。

それは繋がっていることだろうと思っています。



間違いに気づいたら、変われば良いし
表面的に見えているコストを下げることを引き換えにした
冬寒く夏熱い家をこれからは選択しない。

長期的なエネルギーのランニングコストを含めて冷静に判断すれば
温熱性能に投資をするという選択が
住まいを持とうという人達にとって普通のことになる日は近い(はず)。

将来リフォームすることを考えても、
壁を剥がして断熱材を入れたり、サッシを付け替えるのはどうしてもハードルが高い。
優先順位を考えて、お施主さまに提案することや、住に関わる「仲間」にも認識を拡げることは私たちの仕事だなあと感じるところです。

エネルギーコストが上昇することはほぼ確実で
進む方向ははっきりしているので
あとはやるだけ、変わるまで続けるだけなのですよね。


*   *   *


床の話を書こうと思っていたのですが、、
前置きを書いているうち、そんなながれになったので
今回は寄り道してエネルギーの話を書きます。
ますますややこしくなってしまいますが、どうかご容赦を。。


住宅で使うエネルギー

換気
照明
冷房
暖房
家電など、その他のエネルギー

のうち、
「暖房エネルギー」の占める割合は大きく
建物の性能を上げたり、熱源機の種類を変えることで
減らしやすい部分といえます。

東埼玉の家は、「一次消費エネルギー計算」をして性能を確認しながら設計しました。その際の「判定プログラム」をみてみると

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右上のグラフの部分を拡大。

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赤   「暖房」
水色  「冷房
青   「換気」
黄緑  「給湯」
オレンジ「照明」
グレー 「その他のエネルギー」

関東の住宅で
主な開口部にはlow-Eペアガラスを入れ、庇のある設計ですが、実は飛び抜けて開口部の性能が良い訳ではないですし、もっと
高い数値を求めることもできたでしょうね…。ここでは太陽電池を乗せて消費エネルギー量を相殺することもしていません。
(ここでは、フラット35Sの省エネ等級5をクリアすることを目標にしました。)
平屋部分が多いので、開口部率が低く抑えられ、このプログラム上、良い数値になりました。
これは計算値で、実際に冷房に使うエネルギーの割合はもう少し増えるのではないかと思ってますし、
体感性能を上げる観点で、このプログラム上の数値とは別の検討が必要と私は思ってマス。


反省はさておき、、

それにしても、暖房エネルギーの割合とくらべると冷房はそれほどでもないんですよね。
基準値からして、この差はなんだろう、と。

熱源機の選択によって、大きく消費エネルギー量が変わるのですね。

たとえば、この家は、ヒートポンプ熱源の冷温水器を置いて、
冷温水を放熱器に循環させる方式の冷暖房を採用しているのですが

試しに、電気ヒーターを熱源に設定して計算すると、
がーんと数値がアップしてしまいます。
(暖房用熱源としては、電気ヒーターが最も消費エネルギーが多い。)



少々ややこしいですが、上の表について簡単に説明をしておきますと

住宅で使う電気、灯油、都市ガスなどのエネルギーを「二次エネルギー」と言って、このままだとkwとかリットルとか、MJとか単位がバラバラなので
化石燃料や、水力、太陽光、原子力、などの自然から得られるとする「一次エネルギー」に換算することで、単位を揃えて扱う判定プログラムです。
「建っている地域」「規模」「建物の性能」※や「使用する設備の概要」を入力すると消費エネルギー量を計算してくれます。

次にいきましょう…!

また、「建物の性能」と一口に表現していますが、

・外皮(屋根・壁・床)の面積と各部の仕上げ材を含んだ断熱性能。
・窓の向き、庇の出具合、夏と冬で日射をどのくらい受容・遮熱するか。
などを、細かく数字を入れ算出します…。ちなみに、2020年には住宅にもこの計算が義務付される見込みです。(国のロードマップによれば…)


ええと、グラフに戻ると

下の二つは、それぞれ「省エネ」「低炭素住宅」の基準値を示すので
この家の一次消費エネルギー量は、トータルでそれぞれの基準値をクリアしていますよ。ということが判ります。

それぞれの基準値について説明すると長くなるので割愛、ごめんなさい。(どちらも日本国内のこれまでの基準よりは高い。)


冬について言えば、


「エネルギー効率の良い熱源機を使えば」一次消費エネルギー量が下がる。


「外皮(屋根・壁・床・窓)から逃げる熱の量を減らせば」一次消費エネルギー量は下がる。
 
 
「窓から入ってくる太陽のエネルギーが増えれば」一次消費エネルギー量は下がる。



となります。
設備と、外皮の性能をセットで評価できる点が
優れた評価プログラムだと思います。


日本は、太陽のエネルギーに恵まれている地域で、北緯でいえば
東京はアルジェリアと同じくらい。
北海道でもイタリアのローマくらい。

透明なガラスが美しいモダニズム建築はフランスやドイツの辺りが発祥で
同じ北緯で東に辿って行くと、その先は樺太だったりするんですよね・・という訳で、安易にマネするのは危ない。


扱い方によっては危険なパワーを秘めている太陽のエネルギー。

夏もあることですので、庇を使い
季節によってコントロールしながら、冬の日射を上手く取り込みたいと考えています。

…つづく!


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# by o-oik | 2017-03-13 13:56 | 住まいにまつわる私の考え

冬暖かい住まいは人を幸せにする3  -窓からの冷気を防ぐ方法、いろいろ-



今日から3月弥生。
着実に春に向かう毎日、だんだん日も長くなって来ましたね!
頂き物のふきのとうをどうやって食べようか、楽しみなこの季節。
(ふき味噌、辰巳芳子さんのレシピで作ろうかな。)


季節の変化もなんのその、今日も冬暖かい住まいについて続きです。(笑)


*   *   *


前回の記事では、
室温は体感温度と異なること。
体感温度を上げるには、特に温度の下がる窓ガラスなど、開口部に対策を施すことが大切、というお話をしました。

リフォームの事例を例にとって、お話します。

断熱、耐震改修を行った カラマツ書庫の家

こちらは、当時 収納しきれない本を納める本棚が欲しい、というご要望から始まった計画ですが

冬の寒さをどうにかしたい 地震が不安、などなど他にもご要望がありました。


モンダイの開口部ですが、もともと入っていた古いアルミサッシは
シングルガラス(!)でした。
寒冷地なので、内側に木製のガラス引き戸が入っていましたが
隙間から冷気がビュービュー入ってくる。

今から40年ほど昔の建売住宅、当時の設計ではよくあることとして
開口部が大きすぎ、地震に耐える壁が不足していました。

また、人目に付きにくい裏側にある掃きだし窓は、温熱環境上のみならず、
防犯上もマイナスでお困りでした。

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大きすぎる窓の外は、裏のお宅の玄関先になっていて、落ち着きません。
折角の大きなテラスサッシですが、ここから出入りすることもなく、
却って防犯上の弱点に。
そしてなにより、寒い!
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断熱工事の様子です。
白い枠の樹脂サッシはLow-E(低放射)のペアガラスのものを選びました。
サッシの幅を小さくして耐力壁をつくり、出窓を仕込んであります。

ヨコから見ると、こんな風に。


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出窓があると、限られた面積でもより広く感じますよね。
コールドドラフトと呼ばれる窓面からの下降冷気も、ストーブの熱源が近くになるので気になりません。(ちなみに、FF式なので室内の空気は燃やしてません。)

石油ストーブって、ちょっと懐かしいモノなのですけど、、
シニア世代のお施主様の長年の生活感覚を大事にして、ストーブの暖かさを残そう、と判断しました。
(電気熱源の暖房用給湯機とする手もありましたが、この場合はこれがよかったかなと。)

「ツインヒーター」という製品で、窓下の温水パネルや温水床暖房の熱源を兼ねる優れものです。


こちらは、さきほどとは反対側から見た改修前の写真です。

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奥の部屋は、もともと和室だったところを書斎に改装してありました。
左側に見えているガラス引き戸は、造りつけの本棚です。
が、
年月を経て、そこに納まりきらない本が入ったダンボールが部屋中に積まれ、足の踏み場のない状態でした…。


壁が迫った隣地境界に面する窓は「要りません!」とのことだったので
思い切ってふさいで壁をつくり、落ち着きのあるスペースにしました。

2階からの光で、蛍光灯が無くても明るいリビング兼書斎になりました。
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床の段差も解消した、フラットな床のワンルームです。


ちなみに、窓下にある板状の細長いものは、暖房用の温水パネルです。

このように、冷気の侵入口になる窓下に熱源をもってくる、というのは
温水パネルを配置するときのセオリーのようなものですが、
こうやって寒さを取り除くことで、同じ室温でも暖かく感じる工夫をしています。

外からみると、これが
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こうなりました。
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外壁の間口いっぱいのアルミサッシの幅を詰め出窓とし
Low-Eガラスの入った樹脂サッシに入れ替え。

外観のポイントにもなったのではないかと思います。


比較的規模の大きなリフォームですが、全居室を同じ密度で改修したわけではなく
長く過ごす1階を中心に重点的に手をいれ
コストの掛け方に場所に応じメリハリを付けることで効果を引き出しています。

例えば、2階の階段室の窓は、既存のままのシングルガラスのアルミサッシに
樹脂製の内窓を室内側から取り付けて、冷気が入るのを防ぐ、というように。

「インナーサッシ」という呼び方をした樹脂製の内窓、
最近よく耳にするようになりましたが
外壁を触りたくないときには、効果あり、です。




でもなあ、インテリアを大事にしたいので、樹脂性の内窓は
見た目がちょっとね・・という方は、そうですね。

昔ながらの方法ですが、サッシはそのままに、内側に和障子を入れるのも、冷気を遮断する効果がありますよ。

大工工事が入るのはちょっとなあ、という方、
そうですね
「ハニカムブラインド」といって断熱性のあるブラインドを取り付けるのも効果がありです。


ブラインドなら、工事も簡単ですので
取り入れやすい方法ではないかと思います。


長くなりました。汗
そして まだつづきます・・・!





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# by o-oik | 2017-03-01 13:12 | 住まいにまつわる私の考え

冬暖かい住まいは人を幸せにする2  ー「体感温度」と「室温」は違うものー

こんにちは。
東京では梅の花が香り、ふきのとうが芽を出し、鳥のさえずりにも春を迎えるヨロコビが感じ取れるような(気がする)この頃。
季節に逆行するようですが、今日も、冬暖かい住まいについて、書いてみたいと思います。

「冷え取り」「温活」特集など本屋で見かけると、ついつい読んでしまうのですが、今シーズン新しく知った「背中の肩甲骨の間にカイロを貼る」という方法は強制的ながら効果がありました。外仕事のあるときには今後取り入れて行こうと思います・・・!

*  *  *

さて、本題に入ります。

はじめに、ひとつ質問を。
暖房を22℃に設定したときに、「体感温度」も同じく22℃でしょうか?


昼間陽があたって温まっているタイル床と、
しばらく留守にしていて冷え切っているタイル床。
それぞれの場面で、同じ暖かさに空気を暖めても
片方では「暖かい」と感じ、もう一方では「寒い」と感じることは想像できると思います。

暖房器具にもよりますが、「室温」(空気の温度)が22℃のときの体感温度はイコールとはなりません。

壁床天井などから発せられている熱を「放射温度」といい、

・床
・壁
・天井
・窓(枠やガラス)
・テーブル 
等々
これら全て、部屋の表面の放射温度と、室温(空気の温度)を足して2で割った平均値が
おおむね体感温度とイコールになる、と言われています。

夏、洞窟に入るとヒンヤリするのは、岩に蓄えられた冷たい「熱」を、放射冷気として感じているからですし、陽だまりにいると暖かいのは、太陽の日射から熱を得るのと同時に、温まった床や壁からの放射熱を感じているから、という訳です。


暖房の温度(空気の温度)が22℃のとき、
部屋の表面の放射温度の平均が14℃とすると、体感温度は18℃

同じく
暖房の温度(空気の温度)が22℃のとき、
部屋の表面の放射温度の平均が20℃であれば、体感温度は21℃

と、差が出てきます。




部屋の表面温度のなかで、もっとも冷たくなるのは窓ガラスの表面です。
放射温度計で、シングル窓ガラスのある部屋で、ある朝の表面温度を測ってみたところ

シングル窓ガラス 10℃
床 15℃
壁15℃


という結果でした。

(ちなみに同じ時間の
陽のあたっている床 26℃
陽のあたっているシングル窓ガラス 19℃
・・・太陽の威力判りやすいですね。)


リフォーム等で温熱環境を改善する際には、建物全体の断熱性能を上げることはもとより、それが叶わない場合も
温度が大きく下がる窓ガラス面に、まずは対策を施すことがとても重要になります。

新築の場合は、関東でもペアガラスの入ったサッシを選ぶことが普通になりましたが、状況に応じて、断熱性能の高いサッシを選ぶことは、効果が大きいです。


今日はここまで。
まだ続きます・・・!




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# by o-oik | 2017-02-20 11:28 | 住まいにまつわる私の考え