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たとえばの、「収納」

「住宅」、を木槌で叩いてばらばらに分解すると

「省エネ」 や
「家事動線」 や
「バリアフリー」 や
「資産運用」 や
「収納」 や
「耐震」 や…
住宅を説明するときに使われることが多い
耳慣れたパーツが散らばる。

ばらばらになった破片は、
住宅の一側面ではある。
そして「住宅」の本体ではない。
私は本体であるところの、キラキラしたイメージを追いかけて
手を動かす。そうしているつもり。

例えば、
「収納」は無くてよいとか、適当で良いということではないんです。
「収納」の収まりの良い答えを探して、ぐるぐるしているとき。
手を動かしていると
ふいにプランが活き活きしてくる。
その時、その「収納」の計画が上手く行っている、ということだと思います。
だから、収納のノウハウ、のようなルールがあって、
それを満たしさえすればよい、なんてことはない。
パーツは「住宅」に先行しない。

収納の計画は好きです。
お施主さんと一緒に
わくわくできるところだから。

今週、手を動かしながら考えてたこと。

何か書きたくて書き始めたら
今日はこんな話になりました。
読んでくださり、ありがとうございます。
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by o-oik | 2012-02-24 23:41 | 住まいにまつわる私の考え

匂いをかぐ

リフォームでも、新築でも
材料に何を使うか、
検討するときにサンプルを取り寄せます。

特に内装を検討するときには、単純に、
頭のなかだけではイメージがつかめないから、
色や肌触りの組み合わせをしっかりと身体の芯で
納得する、というか これでいけるかな?
という感触を得るために
そうしてしまうのですが

現物で確認する癖、にもうひとつ意味を見出した
ひとつきっかけがありました。

以前少しだけ触れた
「化学物質過敏症」を発症されたお施主様との仕事。

内装はもとより、下地も、
何を使うか、使うことができるのか。建材選びは
それは膨大なエネルギーを投入しての
真剣なプロセスでした。
誤って身体に合わない材料を使ってしまったら
そこで普通に暮らすことができないのです。
設計事務所も、施主も、真剣。
当時担当者だった私は
候補に挙がった建材のサンプル、それから
ある場合はMSDS(製品安全データシート)という
資料をメーカーから取り寄せては
打合せのテーブルに乗せる。
ということを繰り返していました。

が、このMSDS、指定された化学物質の含有量やその
安全性について記されたシートなのですが
含有量が1パーセント未満である場合は
明記する必要がないんですね。

「ごく微量の」化学物質に対して症状が出てしまう
患者さんにとっては、参考にはなるけどあくまで参考程度。

なので、資料は横目で眺めておいて
どうやって判断するかというと

匂いをかぐ。

これなんです。
もう、嗅いだ瞬間に「これはだめです」
とはじかれてしまうもの。
「大丈夫そうだけど、ちょっと預からせてもらいます。」
と一週間なり二週間なりの試験期間を与えられるものが選り分けられていきます。
一緒になって匂いを嗅いでいると
分るものもあるんですね。
ピリッとした違和感。「ケミカル」な匂い。これか、という。

身体に現れる変化を感じ取って
自分にとっての安全性を判断する。
情報は参考程度。

材料に向かい合うときの態度として
お施主さんの毅然たる姿は
強烈な説得力とインパクトを持って、修行中だった
当時の私に刷り込まれました。

サンプルを集めるとき
触ったり、色を見たりするのと同時に
匂いをかぐ。
これ、大丈夫?
どんな材料なのかな。

機能、性能、価格、掃除のし易さ、、
比較したいスペックは山とある。
でもいつも
匂いをかぐ、どう感じるか。
この態度を徹底できるように。
というわけで、サンプルが届くとまず匂いをかぐ自分が居ます。
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by o-oik | 2012-02-17 19:26 | 住まいにまつわる私の考え

キッチン・台所について


キッチン、お台所について

料理をすることは、家のなかでかなり重要な営みであります。
肉や魚や野菜や、、食材を、火と水を使って、手を使って
洗ったり、刻んだり、煮たり、焼いたり。
湯気が上がって、炎を大きくしたり小さく絞ったり。
命をつなぐ要、といいますか。
料理をする人も、その光景も、まるごと美しい一枚の絵のようなものだなと
思います。
心を込めるとおいしくなったり。
ある人が創ると、とてつもなくおいしくなったり。

料理という不思議にまだまだ知りたい、という好奇心が沸いて止みません。

唐突なようですが。
当事務所では、IHクッキングヒーターをお薦めしていません。
特に、若い女性(丁度お腹の高さになる)や小さなお子さん(丁度頭の高さになる)
がいらっしゃる家庭において。
特殊な事情や、お住まいになる方が比較的高齢であるケースについては
この限りではありませんが
「特にこだわりはありません~」
というお施主様は漏れなくガスコンロにしましょうという提案を受けることになるでしょう!

電磁波の人体に与える影響が認められるかについては、
科学的・社会的にコンセンサスが得られている状況とは言えません。
とはいえ一方、安全であるとする理由が「ガイドラインの値を超えない」から、というのでは
どうにも納得が行かない。
そういう言い方では納得できないのです。原理的にかくかくしかじか、
と説得されれば翻ることもあるやもしれませんが。

登場から20年程度、、普及し始めたのはここ10~15年であるこの機器とどうつきあうか。

少なくとも、ガイドラインが必要になる程度に、本来的に避ける必要のあるものであることだけは確かなようだというのが
私の捉え方です。
(ちなみにガイドラインとは「○○cm以上はなれたときに○○ガウス以下であれば安全」、というもの。)

「理屈と軟膏はなんにでもつく。」

ものすごく乱暴な言い方をすれば
IHは好きじゃないのでお薦めしていません。
個人の設計事務所の方針を述べるのに
適切な言いざまではないような、、いや、これ以上はないというくらい適切なような。。
人間、行動を決めているのは好悪の感覚、あるいは直観ではないでしょうか。
理論、データは直観を補強するものを取捨選択して各々の世界観を安定させているのではないかな。

自分にとって大事な人たちが住む家にはIHを薦めないし、
そうであるならば、お施主様にお薦めしないのも自然な考え方だと思っています。

ここまでと致します。
今日は立春で外は良いお天気です!
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
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by o-oik | 2012-02-04 11:00 | 住まいにまつわる私の考え