カテゴリ:展覧会( 10 )

みなでつくる方法ー吉阪隆正+U研究室の建築展 2

つたない紹介で、迫力がどこまで伝わるかわかりませんが
もう少しお付き合いくださいまし。



日仏会館の手摺断面。
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原寸だった…。
A2サイズのど真ん中に、島のように浮かぶ。


八王子セミナーハウスの一部、松下記念館の平面図。
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几帳面な線で製図された建築のラインに対し、びゅっと薄墨で描かれた小道。
気合いだ〜。


伊豆大島の「水取山計画」。
「1965年大火災に遭遇した町民に提案した計画」と解説が。
50年前の図面ですが、熱い。古代文明の遺跡のようです。
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洗練やスマートさとは無縁な、しかし地球に住み着く人間に
自然の中に住み込む覚悟を迫るような、目を開かせるものを感じます。
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みなでつくる方法? 何千年前からとっくに知っていた知恵だよ。
今はやり方を忘れているだけなんだ。

…吉阪先生、こんな風に今の私たちにも語りかけているのかもしれまセン。
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by o-oik | 2016-03-27 18:50 | 展覧会

みなでつくる方法ー吉阪隆正+U研究室の建築展 1

すこし前の展覧会になりますが、
湯島の「国立近現代建築資料館」に行って来ました。
行こう行こうと思いつつ、結局最終日に駆け込むことに…。

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手書きの図面やら粘土の模型が並ぶ展示室。
終了時間になっても去りがたく、食い入るように図面の前にたたずむ
老若男女に混ざって、迫力のある展示を味わう。

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言葉の人、言葉にこだわった人。
アルピニスト。
お坊さんになろうかと本気で悩んだことがある建築家。
研究室の若い人の力を引っ張り出し、惹き付け建築を作った人。

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湯気の立つような沢山の図面の前に建って、
設計の過程で関わった人達の膨大なエネルギーに思いを馳せました。

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外構の書き込みに驚愕、水木しげるにちょっと似ている…
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by o-oik | 2016-03-27 18:06 | 展覧会

葉山にて

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先日 古賀春江(こがはるえ)という人の「窓外の化粧」という絵を
見なくてはならないような気になり、
葉山の美術館に行ってきました。

神奈川県立近代美術館の葉山館は、一色海岸を見下ろすロケーションで
展示室から中庭を挟んで建つレストランからは日が沈む海なども臨め 大変ヨロシイ。


陽が短くなった所為か、すこし傾きかけただけでも
黄色い成分がずいぶんと強く感じられる その午後の光が海面に反射している。

波間にプカプカ浮かんでいるサーファーの黒いシルエットを
ぼんやり眺めながら。


あのようなきれいなモノ(海)に体ごと入っていって
波に向かっていって。
気持ち良いんだろうな。

…と、思った。


何回でも波に向かうウェットスーツの黒い人たちには
まったく飽きるという様子がない。

路行くお兄さんの表情は物凄くすっきりしていて。



展示室のなかで感じた画家の焦燥感とは
対照的な世界だ。

画業を残しながらも
次々と新しい画法を勉強して、画風を変えて。
彼は何に追われていたのだろう?
きっと苦しかったに違いない。

葉山の黄色い海を目の前に、
短い人生だった古賀春江という人の執着がなんだか哀しかった。


■「古賀春江の全貌」展
 11月23日(火・祝)まで
http://www.moma.pref.kanagawa.jp/museum/exhibitions/2010/kogaharue/index.html#detail

■女性建築プロジェクト-WHAIS-ブログリレーに投稿しました。
 よかったらこちらも覗いて行って下さいませ。
WHAISブログ
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by o-oik | 2010-11-15 21:45 | 展覧会

ルイス・バラガン邸をたずねて来ました!

とはいっても、
バラガン邸のあるメキシコまではるばる行ってきた…
のではなく
 
ワタリウム美術館で現在やっている「ルイス・バラガン邸をたずねる」展
に行って参りました。

メキシコを代表する建築家 ルイス・バラガンが設計した自邸が「バラガン邸」。
簡素な素材感で 抽象的な構成の空間。それに庭!
わたしもバラガンに関心を持つ大勢のなかのひとりです。

巨大美術館ではないので建築を展示してあるワケでなく
オリジナルの家具や調度品、絵画を配置して印象的なコーナーを復元していました。


テーブルがのびのびと広い
ごくごく簡素な納まりの椅子や
筆のタッチが一面に広がった絵画
棚板の厚さも
デスクスタンドも

すべての寸法がゆったり、大きいことが
空間のなかで 気持ちよいのです。

…余裕があるってすばらしい。

たとえ限られたスペースでも、広々とした気持になれるような設計を
していきたいものだと思いました。


もう一つ、印象的だったのは、寝室の
家具のなかで、 ベッドだけは

「これだけあれば足りるよ」

とでも言っているかのような シングルのジャストサイズだったこと。
簡素なたたずまいで、
寝室の静謐な空間が、かえって豊かに感じられました。

(大柄だったと思われるバラガン氏は寝相は良い方だったのでしょう!)


前を通りかかったついでで 少々慌しかったので
期間中 また立ち寄ってみたいです。
年明け1月24日までやっています。

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by o-oik | 2009-12-18 20:14 | 展覧会

マーク・ロスコ展

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佐倉まで片道2時間以上かけ
ずっと行きたかったロスコ展に、行って来ました。

ロスコの絵画は、
スケール感と 色と 手の痕跡
画面にあるものはこれだけとも言えるのですが

わずかな色の反射の違い、輪郭の茫洋とした矩形
を知覚しようとして、
絵の前に立つ人間は、眠っていた感覚を 総動員し
体の感覚で「視よう」とすることになる。


巨大な画面が並ぶ展示室は、圧巻です。
わたしは感動しました。(久しぶりに。)


展示室の前半には、
テートモダンに作品を寄贈するにいたるまでの書簡が展示され、
ロスコの絵画だけが展示される
「ロスコルーム」の実現にかけた画家の
真剣な
(ごまかしの無い ストレートな)
態度が伝わってきます。

テートモダンに絵画が届いたその日に命を絶って、
画家が「ロスコルーム」を見ることは
ありませんでした。

ロスコが画面を通し実現しようとしたことは何だったのだろう。
自分の仕事を信頼し、掛けていたものは実現できたのだろうか。
展示室を出ても「?」がもやもやと残っているみたいです。
 
会期延長により、今週11日(木)までやっています。
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by o-oik | 2009-06-08 15:10 | 展覧会

森豪男展 最終日のこと

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土曜は「森豪男|Hideo Mori」展 の最終日でした。

森先生が武蔵野美術大学の教授を退官される記念に
行われた展覧会。

わたしが伊藤寛アトリエに勤めていたころ、
何度かお目にかかる機会があったのですが
久しぶりにお会いする森先生は、あいかわらず
丁寧な言葉で、直裁に語られ、
目の前にすると その存在感に背筋が伸びるようでした。

アーティストの一言は重い
と お会いするたびに感じます。


展覧会は、すばらしかった。


その日は、いくつか偶然となりゆきが重なって、
なかなかに印象深い午後となったのですが

はたして5年後はどうなっているのだろう。

などと考えてしまうのは
森先生の「精神に働きかける家具」の間を歩き回った
せいでしょうか?
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by o-oik | 2009-05-30 21:20 | 展覧会

春到来

日差しがやわらかくもうすっかり春の気配。
昨日のオープンハウスに引き続き、
きょうはいとうあつこさんと菊地絢女(あやめ)さんの二人展に
顔を出してみました。

いとうあつこさんの
植物の種や芽(?)をモチーフにしたシルバーのジュエリーは
繊細ながら春の生物の力がみなぎっているようで
これが鉱物の小さなカタマリと思うと不思議です。


菊地絢女さんは初めてお会いしました。
短くても確かな言葉で作品の説明をして下さって、
可憐な外見からは想像がつかないような 
作家の力強さときれいな目が印象的でした。
小鳥のグリーティングカード、やっぱり買えばよかったかな。。


春の日差しの中で、作品に宿る生き物の気配、作家さんお二人の確かさに触れ、
静かで良い時間を過ごせて、
何かと目まぐるしい3月の終わりに、エネルギー注入!気持ちのリフレッシュができたようです。

お茶とクッキーもご馳走様でした。

明日まで、外苑前の Sequel guild gallery(シークエル・ギルド・ギャラリー)でやっています。

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by o-oik | 2009-03-21 18:50 | 展覧会

横浜トリエンナーレ

先週の15(土)に行ってきました。
昼まで現場におり 午後を回ってからのスケジュールで
やや急ぎ足ではありましたが
なかなか充実。

会期中、もう一回入場ができるようですので
今度はゆっくりまわりたいですね。

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新港ピアでみた
マリオ・ガルシア・トレスという作家の
建物の中 中世絵画のような場面を通り過ぎながら
視点がエンドレスでめぐっていく映像作品と

「classical・gass」という古い写真をコラージュしたような
アニメーションはコミカルな動きなのに禍々しさを感じさせる映像で
気になります。


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by o-oik | 2008-11-17 15:05 | 展覧会

サボテンとしっぽ

午後、案内状を見返すと 白石ちえこさんの写真展が最終日
だと書かれていた。
あと1時間でおしまいではないか!と
早速中野のギャラリー冬青に行ってみる。

10年撮りためた作品をまとめた写真集と同じ、展覧会のタイトルが
「サボテンとしっぽ」

白石さんは「ぼちぼち」などと表現するのですが
写真家になると思い定めてから作品として10年撮り続けてきた
ことに 創造にまつわる 忍耐のようなことの凄さを感じてしまった。


全国を歩き廻りフィルムに納めた作品のなかに
富士吉田で撮影したものもあり、
当地にあるディープで散策にお薦めという界隈を
教えて頂く。

おいしいラスクも頂く。

ロバと マネキンの後姿の上品さが私は好きだ。



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by o-oik | 2008-09-30 19:22 | 展覧会

エミリー・ウングワレー展

行ってきました。
アボリジニが生んだ天才画家。
なくなる前の8年間に3000点の作品を生み出したのだという。
白人の入植によって10歳のころユートピアと呼ばれる故郷の地から離れることとなり、
再び故郷に戻ることができたのは60歳を過ぎてからだと年表にある。

故郷をテーマに繰り返し繰り返し、圧倒的なパワーで絵筆を運び続けることができた原動力は
何なのだろうか。
表現してもし尽くせない、再び故郷の地に舞い戻ることができた喜びの大きさ。
離れることを余儀なくされた渇望が根底にあるのでは。
などど分析を始めている自分に気付いて、反省。

ごくごく自然な「祈り」の行為として、キャンパスを埋めていったその結果が
「作品」としての国際的な評価や「億」の評価に置き換わっていく。
芸術には健全な需要があるものだということが(当たり前ながら)新鮮な発見でした。

創作の苦悩、なんてものは そこにはないのだなぁ。
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by o-oik | 2008-07-23 21:36 | 展覧会