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『建築にできること』 ー会報誌掲載文より

この数ヶ月は足が遠のいてしまっていますが、通っていた教会の婦人会にて

以前「建築にできること」というテーマで小一時間ほどスライドを使いお話をさせていただく機会がありました。その枚数、90枚超(やりすぎです…笑)


その内容をぎゅーと圧縮した報告文を転載します。


設計事務所には馴染みが薄い方がほとんどですので、

設計事務所って?という話に始まり、木の話と拙作の紹介をしながら健康にとって温熱環境が大切である、などなどさせて頂きました。


◯年も通って顔は知っていてもおそらく怪しい人だと思われて板に違いなく(笑)どんな人なのかをお伝えすることができた貴重な機会を頂いたこと、感謝しております。(と、ここに書く。。)


お話の後には、無垢の板のサンプルを数種類廻して、

実際に触っていただきましたが、樹種によって肌触りや温感(ひんやりする・暖かい感じかする)も違ってくることを体感できたと感想の声が嬉しかった覚えがあります。


教会からも歌うことからも(聖歌隊にも所属)遠ざかったまま過ごしたこの数ヶ月。

いかに支えになっていたかを痛感しています。


また、どこかで思い出していただけたらと。。


以下に冒頭は割愛させていただき転載します。

スライドで紹介した写真を添えまして。


丹沢の諸戸林業さんのヒノキ。切りたての小口からは始終フルーツのようなフレッシュな芳香が。「どのアロマオイルよりも切りたての香りが一番好き」という言葉が今も印象に残っています。


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「建築にできること」


 昨年11月、丹沢ヒノキの伐採ツアーに参加した。設計仲間や建設会社の若い大工、監督も連れ立ち山道を登る。

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先頭を行くのは5㎏のチェーンソーを担いだ小柄な女性、木こり歴は15年。30分程登ると今度は台風で傷ついた桧を小一時間ほどかけ切り倒す。一帯の120年生桧林はこうして守られたものだ。

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平地に植林できる外国産のような機械化は叶わない。


木材自給率は20%にまで落ち込むが、地域材の輸送過程でのCO2排出量は欧州材の115、木肌の美しさを損なわない乾燥技術を持つ加工場が全国の産地にはあり、木を扱える大工の技術も今なら辛うじて残る。

『建築にできること』 ー会報誌掲載文より_e0132960_13311073.jpg


木の持つ「質」への感性は日本特有のものという。


暮らしと地続きの文化を繋ぐには魅力を伝え仕事を創ること、無垢材の「質」に力を借りることと思う。

 

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唐松、椴松、杉、桧、椹、楢…色合い香り硬さに温度感、その存在感はみな違う、触ればワカル。


 私に出来るのは器を造ることで、性能(北海道出身者として冬の暖かさの大切さは特に強調したい。)や光や間取り、空間の力で人を幸せにできると本気で信じているが同時に器に過ぎないとも。


「家を開くことで心も開く」これは住み開きを実践する女性の言葉。鍵を握るのはいつも住まい手なのだと改めて思う。


この機会に感謝。

『建築にできること』 ー会報誌掲載文より_e0132960_13332901.jpg


by o-oik | 2020-07-01 13:50 | 建築


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