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『竣工』ロス 

『村野藤吾先生が、建築をつくるのは娘を育てるようなものだ。手しおにかけた娘を嫁にやるような気持ちで落成式にいつも出席するのだが、大切に扱って貰えるといい所へ嫁がせたと安心すると言っておられた(以下略)』 (建築文化7909より)


吉阪隆正さんという建築家が、自身が設計した八王子セミナーハウスを発表した際に、
自分にとってはまさしくセミナーハウスがそういった例だと言って、1979年に雑誌に寄せた文からの一節です。
今週末の見学授業の準備中この文章にゆきあたり、I先生と「まったく同感ですね」と
住宅の引き渡しに落成式はまず行いませんが、建築家のハシクレとして私も共感をした一文です。(ざんねんなコトに娘を嫁がせたことはナイですが、、)


エネルギーを注ぎ、色々な方達と協力して完成させた家を引き渡した後は、安堵とともに空虚なサビシさがあるもので。(私は「竣工ロス」と呼んでいます。笑)
嫁ぎ先から連絡を頂くと、「何をやらかしたか」と焦ったり、まだ日が浅いせいもあって、嫁に行ったあとも気になって仕方ありません(笑)。嫁に行った娘を訪ねる日を楽しみにする今日このごろです。


大事にしてもらうんだよう。

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娘(東埼玉の家)の写真 その1

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その2

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その3  

今は植栽の準備中。庭の完成が楽しみです。
by o-oik | 2016-10-06 15:08 | 東埼玉の家


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